「RHCP UKツアー BIRMINGHAM Genting Arena」DAY1 ライブレポ

「RHCP UKツアー  BIRMINGHAM  Genting Arena」DAY1 ライブレポ

 ブログを引っ越しました。今後のレポは下記サイトにエントリーしていきます。

http://terimetal.hatenablog.com/

 

 

1.

バーミンガム・ニューストリート駅に到着したのは昨夜の午後9時過ぎだった。
ホテルに着き、食事とシャワーを済ませると、移動の疲れもあったのですぐに寝ようと考えていた。
しかしながら、ホテルに隣接する建物がどうもディスコであるらしく、
大音量の重低音が夜中の3時まで鳴り響いていたものだから堪ったものではなかった。
今後、海外のホテルを予約するときには、周辺の施設にも注意を払いたいと思う。

 

眠りについたのが遅いこともあって、翌日の起床は正午前。
食事を済ませ、ゆっくりと身支度を整える。
14時頃にホテルを出て、徒歩5分のバーミンガム・ニューストリート駅へ向かう。
券売機で会場最寄駅までの往復切符を購入する。
最初の海外遠征の時には随分と戸惑ったものだが、切符の購入に関しては今は特に問題はない。
慣れとは誠に素晴らしい。

 

電光掲示板を見ながらプラットフォームの番号を確かめる。
ロンドンのユーストン行きの列車に乗車する。
会場最寄であるバーミンガム・インターナショナル駅までは12分ほどの所要時間。
一昨日とは違い、会場に向かう間は随分と落ち着いた心境でいる。
おそらくは観光の優先順位がそういった気持ちにさせているのだろう。
バーミンガムも素晴らしい街だが、街全体の風景はグラスゴーの方が断然趣があった。

 

 

 

2.

モアイ像

 

会場であるGenting Arenaに到着したのは午後3時を過ぎたあたりだった。
列の人数は少ないので、周囲のショッピングモール内をぶらぶらしながら時間を潰す。
午後4時前、再び会場に向かうと、スタッフらしき人が客を集めて何かをやっていた。
近づいて確認すると、ナンバリングのチェックを行っているようだった。
どうも今日のライブは午前中から係員が整理番号を客たちに割り振っていたらしい。
少しの間順番待ちをし、僕も係員からリストバンドを手首に巻いてもらった。
ちなみに番号は79番だった。

 

その後近くで一服していると、見知らぬキツネから声をかけられた。
彼は興奮した様子でスマホを操作し、今年来日して観に行ったライブ映像をたくさん見せてくれた。
BABYMETAL、SCANDAL、BAND-MAID等々。
多くを語ったことで満足したのか、そのキツネは、おもむろに鞄の中をまさぐると、
私からのプレゼントだと言ってオリジナルグッズを手渡してきた。
彼が言うには、このデザインはMOAMETALとのことで、ピンク色の部分はえくぼであるらしかった。

 

やがて開場時刻の17時となり、施設の中へ入る。
ただ中に入ってからはまたナンバーどおりに通路に並ばないといけないらしく、
18時にならないとスタンディングエリアへは入場できないとのことだった。
僕はぐるりと館内を見渡しながらアリーナのエントランスに向かう。

 

 

モアイ像

 

通路で再び番号順に整列する。
どうも番号を割り振ったのは100番くらいまでのようで、それ以降に来場した客は後方に並んでいた。
思えば僕は最前には行かないので、ナンバリングをしてもらう必要はなかったのかもしれない。

 

フロアへの開場を待っている間、リハーサルの音がずっと響いていた。
前方にいるメイトやキツネたちは気色ばんで一緒になって歌っている。
見覚えのあるキツネの存在に気付いたのはそんなときだった。
名前は忘れたが、彼はBABYMETALのライブに惜しげなく足を運んでいるキツネの1人だった。
以前、フランクフルトのライブのときに言葉を交わしたことがあったので声をかけてみたのだが、
彼はちょっと怪しい感じで “ 君のことは覚えてるよ ” と笑顔を振りまいて言ってきた。
おそらくは社交辞令だろう。たぶん覚えていないはずだ。
それにしても、いつ頃からウィッグの色は青色に替えたのだろう。単なる心境の変化だろうか。
フランクフルトのライブで、最前で赤いウィッグを振り乱していたことがはたと思い出された。

 

18時となり、いよいよフロアの中へ入場する。
僕はいったん立ち止まると、場内をぐるりと一周して眺めた。
箱の形状は横浜アリーナに似ているが、スタンド席は随分と低い位置にある。
この高さであればスタンド席で観覧してもよく見えるのではないだろうか。

 

少しばかり逡巡したのち、僕は前に進んでいく。
普段のライブではピットの中心付近にいつも位置取るのだけれど、
おそらくモッシュは今日もないだろうという考えが働き、そういった行動に出たのだった。
あとから振り返ると、この選択は失敗だったのかもしれない。
なぜなら頻度は少なかったが、ライブ中に僕の少し後方で激しいモッシュが発生していたのだから。
外国人たちと一緒になってモッシュをする体験はいつでも良いものだ。

 

僕は前から10列目付近で待機する。
その位置からもう一度場内を見渡す
やはり会場は広い。
広いゆえ、空席は目立つ。
今日は週末だから、グラスゴーの時よりも客足は伸びてはくれないだろうか。
広々としたスタンド席を眺めながら、僕は願望を胸にライブの開演を待ち続けた。

 

 

 

3.

セットリスト

01 BABYMETAL DEATH
02 あわだまフィーバー
03 Catch me if you can
04 メギツネ
05 KARATE
06 ギミチョコ!!

 

モアイ像

 

定刻となり、遂にBABYMETALのライブが始まる。
1曲目は「BABYMETAL DEATH」。おそらくは前回と同じセトリなのだろう。
周りの観客たちは終始ジッとステージ上を凝視している。
珍しいものを見るというよりも、興味津々といった表情を誰もが浮かべている。

 

3人の表情や動きに気負いはない。
身体のキレも良さそうだ。顔色も良い。ちゃんと体のメンテナンスは整えているのだろう。
コールしたり、手を上げたりする観客は周辺にはほとんどいないが、
前座のアクトをちゃんと観ることは最初から織り込み済みで早めに来場しているのだろう、
ペッパーズファンの若い人たちは、ほとんど瞬きもせずにライブに没頭しているようだった。

 

全体を通し、「BABYMETAL DEATH」で反応を示す観客の姿はあまりいなかった。
しかしながら、曲が終わると周りからは大きな歓声が沸き起こった。
おそらくは彼女たちのライブの様式美と演奏に対しての賛辞だったのだろう。
神バンドのタイトな演奏は、ここGenting Arenaの広い会場でも所狭しと響き渡っている。

 

 

モアイ像

 

続く曲は「あわだまフィーバー」。
3人ともが笑顔を弾けさせながら踊る。
僕は今日も「Ah Yeah!」に合わせてジャンプをする。
飛んでいるのは僕だけだが、周りの反応なんて気にしていられない。
間奏のヘビーなリフでは体を大きく揺らし、彼女たちに合わせて “ 1 2 3 4 ! ”と声を張る。
そうやって僕が応援せずとも、彼女たちは時折余裕を見せながらライブを続けていた。

 

あわだまダンスを踊っているのは最前付近の人たちだけだったが、
リズムに合わせて体を揺らす人の数はだんだんと増えてきているようだった。
そして曲が終わると、ここでも歓声や拍手が起こった。
場内は次第に熱気を帯びてきている。

 

 

モアイ像

 

続いての曲は「Catch me if you can」。
神バンドの面々がお立ち台に上がり、それぞれにソロを披露する。
その場ではすぐには思い出されなかったが、どうやらLeda神は「Can’t Stop」のリフを、
BOH神は「Around the World」のイントロ冒頭のリフを弾いていたようだ。
青山神のドラムソロの最中には拍手を送る観客たちの姿もあった。

 

やがて恒例となりつつあるコール&レスポンスが始まる。
“ wowow ” と声を出している人は随分いるようだった。
曲が終わると、ここでも大きな歓声が沸き起こった。
彼女たちのライブに引き込まれている観客の数は増えているようだった。

 

 

モアイ像

 

曲はそのまま「メギツネ」へと続く。
3人が和風の衣装を身に纏って再登場してくる。
観客は静かに見守っているが、興味は抱いているのだろう。
誰もがステージから視線を離そうとはしていない。

 

僕はここでも渾身のヘドバンをかます。
すると、両隣の若いイギリス人女性が、口元に笑みを湛えて僕のヘドバンする姿を眺めていた。
僕は調子に乗り、いつも以上に頭をぐるぐると回して髪を振り乱す。
単純バカな男は、ここ英国でも、その性格を変えることはなかった。

 

途中の煽りに反応する観客は多かった。
ジャンプをする人はあまり多くはなかったが、リズムに乗って体を揺らし続けている人は少なくない。
やがて曲が終わると、ここでも歓声と拍手が沸き起こった。
その賛辞の騒音は曲が進むにつれ明らかに大きくなっていた。

 

 

モアイ像

 

立て続けに次曲「KARATE」が始まる。
観衆の多くは、ここでも地蔵になってステージを凝視している。
興味深くてもう目が離せない、そんな按配だった。
僕は目を細めながら、ステージ上で躍動する3人の姿を目で追っていった。

 

間奏に入り、SU-METALによるコール&レスポンスが始まる。
それにしても彼女の英語の発音は素晴らしい。
簡単な単語ではなく、ちゃんと流暢な英語で喋っているから、観客たちの反応もかなり良かった。
そうして曲が終わると、これまで以上の歓声と拍手が沸き起こったのだった。

 

 

モアイ像

 

そして本日ラストの曲、「ギミチョコ!!」が始まる。
ふと気が付けば、隣の若い女性がリズムに乗って踊り始めていた。
僕は微笑を浮かべ、目が眩むほどの輝きを放っている3人の姿を眺める。
やはり彼女たちのライブパフォーマンスはいつだって多くの人々を惹き付ける。

 

周りの客が“ チョコレート、チョコレート ” とレスポンスしている。
場の空気はこれまで一番温まってきている。
やがて曲が終わり、3人が “ 3 2 1 ” で締めると、大きな歓声が沸いた。
神バンドが袖にハケるときもその大歓声は続いている。
3人のパフォーマンス同様に、神バンドの演奏にも、観客たちは惜しみなく賛辞を送っている。

 

こうしてBABYMETALの前座のライブは、多くの人に好印象を与えて幕を閉じた。
ほとんどが初見だから、観客の多くが地蔵でいるのは仕方がないことなのだろう。
しかしながら、曲の終わりごとに起こった大きな拍手や歓声は、
彼らがのめり込んで観ていてしまったことを如実に表していた。
ここバーミンガムの地でも、彼女たちは立派に前座の役目を果たしたのだった。

 

 

モアイ像

 

30分のインターバルを挟み、RED HOT CHILI PEPPERSのライブが始まる。
イントロジャムに続き、「Around the World」の演奏が始まると、
場内は早くもオーバーヒート。僕の気分も一気に高揚した。
結局彼らは、グラスゴー公演とセトリを替え、全17曲を披露した。
観客が大声で一斉に歌うシーンは、何度体験しても身震いしてしまうほどに素晴らしかった。

 

 

 

4.

RED HOT CHILI PEPPERSのライブが終わり、会場を後にする。
幸い、ニューストリート行きの列車がホームに進入してきたので急いでそれに飛び乗る。
列車に揺られながら、僕は今夜のBABYMETALのライブを振り返る。
真っ先に感心したのは、彼女たちのステージ上での余裕の振る舞いだった。

 

中でも、MOAMETALとYUIMETALのそれには目を見張ったものだった。
MOAMETALは大きくジャンプを繰り返して観客たちを煽り続けていた。
YUIMETALも満面の笑みを何度も浮かべ、観客たちにコールを促していた。
よりたくさんのお客さんたちに盛り上がってもらうんだ。
彼女たちの振る舞いからはそんな想いが伝わってきた。

 

今回の前座のライブのセトリは、煽りやC&Rをするタイプの曲が多い。
おそらくは狙ったうえでのことなのだろう。
彼女たちはあくまでも自分たちは前座であることを弁えていて、
そして必要なのは、観客たちに大きな声を出させることだと考えているのだろう。
いわば彼女たちによる発声練習。
それを行った観客たちはメインアクトのライブが始まるとすんなりと入っていけて大声を出せるはず。
だから自分たちの圧倒的なパフォーマンスを見せつける曲である、
初日に披露した「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は、2日目以降はセトリから外したのではないだろうか。
観客たちがわかりやすくコール&レスポンスができる曲ばかりにするために。
今回のツアーは、異国の会場での前座のライブならではのセトリであるように思う。

 

SU-METALの声の調子は今夜も素晴らしいものだった。
あの広い会場の隅々まで彼女のクリアボイスは響き渡っていた。
そして何より、彼女の英語による話しかけは特筆に値するべきことだろう。
彼女は、いとも簡単に、英語を母国語とする観客たちと楽しげに言葉を交わしていた。
歌詞が日本語だから曲中はおとなしかった観客たちは、
SU-METALの呼び掛けには嬉々として反応を示していたのだった。

 

やがて駅に着き、ホテルに向かう。
明日は今回の遠征の最終日。
最後くらいはスタンドでゆっくり観ようと思ってチケットはスタンド席にしたのだが、
今となっては、やはりスタンディングにしておくべきだったと若干後悔している。
でもきっと、スタンドから俯瞰して眺めるのも十分に楽しめるはずだ。
僕は気が逸る思いのまま、ホテルに通じるヒル・ストリートを闊歩した。
空気は随分とひんやりしているけど、僕の体は温かい心地に包まれたままだった。

 

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