先だってスタジオに入ってBABYMETALのコピーをしてみました。ドラムさんはいませんでしたが、打ち込みのドラムに合わせ、ギターの筆者とベースさん、Twitter経由BABYMETAL共通項の中年二人がワイワイやりながら楽しみました。
お互い、7弦ギターに、5弦ベースという所謂多弦の楽器でした。しかしながら、この多弦、楽器屋に行くと、圧倒的に品揃えが少ないのが現状です。ギターは6本の弦、ベースは4本の弦なのが殆どです。8弦や9弦のギター、6弦のベースもありますが、需要と供給のバランスが表れています。ちなみにデジマート(http://www.digimart.net/)で検索してみましたが、エレキギター42357件中、7弦でオプション検索かけると537件、1%を少し越える位でした。ちょっと少なすぎの印象ですね。
筆者が7弦ギターに手を出したのは、4~5年位前になります。これまで見聞きしてきた音楽は、殆どが速くてうるさくて重たいメタルでした。重たい音は、潮流といいますか、トレンドといいますか、90年代から当たり前になり、ローチューニング化が進んでいきました。具体的には、全部の弦や一部の弦をレギュラーと言われるチューニングから半音下げ、一音下げと音を下げていきます。6弦の音がEならそれをDなどに落としていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=D1bBGdoRgYU
Slayer – Angel Of Death
Death – Altering the Future
聞く音楽を弾くことが出来たらいいのにという思いで楽器を始めましたし、現在もそれがモチベーションなので、15年ほど6弦のギターを弾いてきたのですが、メタル音楽の低音化に対応するには、弦を太くして弦のテンションを保つのにも現界を感じていました。アマチュアバンドでオリジナル曲をやっていた時期もありましたが、基本低い音でした。顕著な例では、Carcass – Heartwork、0.09からのセットのゲージでチューニングすると、泥酔状態、弦がべろんべろんになりますよね。
新品半額で飛びついた初の7弦、初めは6本の弦でもマトモなものが弾けないのに7弦なんて弾けそうもなかったのですが、ネックの太さに慣れてくると、やっぱり弾けないことは確かなのですが、いちいちチューニングをいぢる必要がなくなることに有益性を感じるようになりました。何よりズンズンと響く7弦開放の音に痺れました。
このサイトで、ダンスや歌唱、容姿に露出戦略、海外でのライブなど、様々な角度から語られるBABYMETALですが、神バンドの技巧の凄さはよく認識されているようです。各メンバー、トンデモないテクニシャンであり、プロの中のプロですよね。神バンドのギターさん達は大抵7弦、bohさんは弩級の6弦ベースなので、凡ゆるジャンルと音の低さに対応しているってことです。
7弦というより顔がいいですね。
6弦のベースというだけで目立ちますが、そのプレイもとんでもないです。
BABYMETALの曲は6弦のギターで作られているそうですが、それを弦楽器隊は、多弦の楽器でライブをこなしています(ヘドバンVol5 147P参照)。一番低い音を出すようにチューニングして、あとは原曲に合うようポジションチェンジで対応してしまうその技能にも感服してしまいます。
BABYMETALを聞いていて、筆者も演奏したくなりました。ここで7弦ギターの真価発揮となりました。一例を挙げますと、盛り上がり必至のBABYMETALDEATH
これ、半音下げなんですが、特に楽器を持ち替えることなく、そのまま、みんな大好き4の歌に移行できるんですよね。
https://www.youtube.com/watch?v=DhYYLual46Q
BABYMETALDEATHはリフが速く手数が多いし、ギターソロは弾けそうにないですが、適当な速弾きをするとそれ風になるので、メタルギターやってる!という勢いを楽しむには良いですし、4の歌は、よん!よん!って叫びながら弾けるBABYMETALの中では比較的簡単な部類の曲で、展開も激しく、ホント「ハッピー」になれます。メタル音楽のギターを弾いていてこんなことは初めてです。二曲とも筆者にはさらっと弾きこなすにはまだまだ厳しいですが、演奏していて7弦ギターをフルに使えることも相俟って非常に嬉しい気持ちになります。IDZや紅月など全曲に挑戦する気持ちも生まれてしまいました。ド下手なアマチュアがそう感じるのですから、プロとしてオーディエンスの前でお金を貰い喝采を浴びながら、超絶技巧も披露できるBABYMETALの曲は、神バンドの各メンバーもやりがいがあるに違いありません。近くに超絶かわいい三人がいるだけでも羨ましいのに。勿論、曲に必要だから、ライブであれこれ楽器を持ち替えるのは無駄、特に時間が限られているフェスなどに円滑に対応するため、多弦の楽器を使用している面も無視できません。
年齢がなにかをやる妨げにはならないというフレーズが、他人事ではなく、ひしひしと感じられる年齢に達しました。BABYMETALの曲は、楽器屋を埋め尽くしている6弦ギター、4弦ベースでももちろん弾けますが、ここは是非皆さん、多弦の楽器を買って、BABYMETALをコピーして難しさを感じ、映像や実際のライブで神バンドを観てはんぱねーって思いを強くし、また練習するサイクルに嵌ってみませんか?
STAY BABYMETAL ! SEE YOU !