最高の更新 〜新春キツネ祭り〜

最高の更新 〜新春キツネ祭り〜

「過ぎたるは猶及ばざるが如し」

この有難い教えが完全に覆されるライブでした。

だって「楽しすぎて可愛すぎて痺れすぎて最高すぎた」のだから。

 

2015年1月10日。

さいたまスーパーアリーナ。

ここが再び自分史を塗り替える場所になろうとは、想像もしていませんでした。

 

この場所に来るのは2回目。

前回は2006年11月29日、U2の来日公演でした。

大雑把にまとめてヴィジュアル系からメタル、UKロック、オルタナ、テクノ等々と音楽遍歴を辿り、大切なことは全て音楽から学んだ私にとってU2は特別中の特別なバンドです。

この日U2のライブでは強烈な圧縮の中、「With Or Without You」、「Where The Streets Have No Name」の2曲で号泣しました。

涙の洪水。

その時の感情は一言「生まれて来てよかった」という幸福感でした。

この日のライブは私の人生における最高のライブとして刻まれ、過去様々なライブを見て来た中でも不動の存在となりました。

 

結論から言うとBABYMETALの「新春キツネ祭り」は、U2が樹立した人生最高を更新しました。

主観的に「どれだけ感情移入できたか」のみを判断材料とする自分の中でのランキングでU2を超えることとなりました。

 

32145987

 

開演。

 

開演時アリーナCブロック中央あたりにいた私の涙腺にスイッチが入ったのは、冒頭のムービーでした。

「そして世界は一つになった」

という言葉が身体中を駆け巡り、この大げさな言葉が現実であることの奇蹟に震え、それをリアルタイムに体験できているという事実に涙がこぼれました。

 

「メギツネ」でメインステージから中央ステージへの橋がかかり、爆音の中をメンバーがゆっくりと近づいてきます。

「きたあああああああああ!!!!」

声を上げるのを止められず、フロアは興奮の坩堝と化します。

この段階ではまだ前から7列目付近で、前方の人々が一斉に腕を上げたためメンバーが見えなくなり、「そこ」にいるにも関わらずしっかりとこの目で捉えることができません。

なんとか見ることのできる角度を探して限界まで爪先立ちし、身体をねじります。

見えるか見えないかギリギリのところでせめぎあいながら、「必死に楽しむ」時間が過ぎてゆきます。

 

「いいね!」に狂喜し、「Bubble Dreamer(仮題)」に目眩いを覚え、 「紅月」に息をのみ、「おねだり大作戦」に飛翔し、「Catch Me If You Can」に発狂し、「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」に絶叫し、「4の歌」に萌え狂いました。

 

このあたりで私はCブロックど真ん中の前から3列目ぐらいに来ており、視界もかなり開けていました。

神バンドソロの熱狂を経て、遂にその時がやってきました。

 

「悪夢の輪舞曲」

 

冒頭のムービー以降泣いていなかった私はこの曲で完全に陥落しました。

目の前にはSU-METAL。

その表情の移ろいまではっきりと確認でき、その姿は女神のようでも悪魔のようでもありました。

放たれる歌声は耳からはもちろん、皮膚、骨格から身体中に響き渡るような感覚で、私はほとんど声にならないような声で一緒に口ずさみながら号泣していました。

 

「これだよ」

 

SU-METALの歌声に震えながら、なぜこんなにもBABYMETALに惹かれるのかを再認識した気がしました。

もちろん実際は他にも山ほどあるのですが、私にとって最も根源的な理由はSU-METALの歌声です。

声の質と言っても良いかもしれません。

その声に包まれているだけで魂をえぐりとられるかのような快感。

この声と出会うために生まれてきたのではないかとさえ思い、歓喜し、涙が止まらなくなりました。

 

そこからが大変でした。

合いの手等で声を発する度に、涙腺が決壊し続けます。

「バンバンババン」で号泣、「ダメ!」で号泣。

号泣と嗚咽を繰り返し、呼吸を整えてはまた号泣という無限ループ。

アンコール時も「We Want More!」さえ言うことが出来ず、呼吸を整えるだけで時間が過ぎてゆきます。

そして再開。

「DEATH!」で号泣、「今何時~?」で号泣、「ウォーウォーウォウォー」で号泣です。

 

前の晩「ウォーウォーウォウォー」を練習していましたが、一音も正確に発することができず、ただただかすれた言葉を発するのみになりました。

 

そして「We Are!!」に答える「BABYMETAL!!」 で号泣。

 

演奏、演出、パフォーマンスととにかく全てが過剰で過激であるにもかかわらず、バランスを崩すことなくショーとして完璧に成功していました。

 

どれだけやり過ぎてくれるんだよ、最高だとしか言えない、、、。

 

o05000333142095509009559300

 

終演。

 

腰は砕け、足は固まり、ほどけた靴ひもを結びなおすことさえできず、まるで人類の進化の途中のような恰好で出口へと歩を進めながら私は「やったぞ」と思っていました。

 

BABYMETALにとってライブが「戦い」であるなら、私にとってもライブは「戦い」です。

それは「どれだけ大きな声で大好きなものを大好きだと叫べるか」の戦いであり、「どれだけ我を忘れて音楽に身をゆだね感動できるか」の戦いです。

 

大人になり、様々な事柄に慣れていくにつれて感受性も薄れていきます。

ちょっとやそっとの事では感動できなくなっていく中、この日私は確かにこの戦いに勝ちました。

生涯最高のライブ体験は同時に「生涯で体験した全ての事柄の中で最高の体験」でもありました。

 

「ライブの度に新しい自分と出会える」のは我々ファンも同じだと思います。

 

BABYMETALが自身の存在を世界に「広めて」いくのを絶対に見届けようと覚悟したと同時に、自分の中でのBABYMETALの世界をどこまで「広げて」いけるのか、ワクワクしています。

 

ここまでを読み返すと非常に気持ち悪い感じになっていますね、、、。

最後に一つ感じたことを。

スクリーンショット 2015-01-12 07.48.58

ライブ後にはアーティストイメージが刷新されました。

ライブでの堂々たるパフォーマンスとこのイメージ刷新を通じて、メンバーの年齢が若いということをあえて表に出さず、他のアーティストに真っ向勝負を挑みながら世界へ打って出ようとしているような印象を受けました。

「大人」になってゆくBABYMETAL。

また「最高」を更新してくれる日は、案外早く来るような気もします。

これからも目が離せません。

ここまでお付き合い下さり、ありがとうございました。

Share this Story

Related Posts

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>